中国・常州駐在・滞在日記 一部紹介


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  江蘇省常州市は上海と南京のほぼ中央に位置し、人口410万人の近年発達してきた新興都市です。
町の郊外には、春秋戦国時代(BC7世紀)の呉の国の遺跡などが残っており歴史のある街でもあります。

さて、僕にとって中国は、近くて遠い国のイメージが付きまとっていました。国体が異なり、国民性も我々とは随分違うと感じていました。
もちろん古くから日本と深い交流があり日本の文化の原点でもあることは言うまでもありません。また近年においては不幸な歴史の傷跡もまだ至る所に残っているのを見てきました。
そうした中国の国情を踏まえ、この国の人々の暮らしぶりや、慣習を多少なり肌で感じることもできました。更に仕事を通じて、会社の
若者たちと、価値観を共有し、旅行者では味わえない、生の中国を見る貴重な経験をすることができました。 

新聞やテレビで中国の様子を見る機会も多いですが、,実際に実態を知るには、やはり住んでみないことには、なかなか分りません。

この本はtanisanが2010年4月から2016年の12月までの約6年間の駐在・滞在を通じて
・・見たり・・・聞いたり・・・感じたたり・・・したことをtanisanの目線で中国を紹介したものです。

皆さんに読んでいただけたら嬉しく思います。
 中国-常州 駐在・滞在日記―常州で過ごした6年間の日々 2010~2016 谷澤 稔 本 通販 Amazon
 ・・・・・目次・・・・・

~はじめに~ ····························································································· 5
No.01 常州市で駐在開始(2010.4~) ············································· 8
No.02 好奇心旺盛 ················································································ 12
No.03 天津出張(2010.5.19~22) ········································· 18
No.04 会社の中国人スタッフ ································································· 29
No.05 女房がやってきた(2010.6.13~19) ····························· 33
No.06 常州散歩(その1) ···································································· 38
*疎水沿いで見つけた素敵な彫刻 ··············································· 38
*名刹 天寧寺 宝塔 常州を代表する歴史的名所 ······················· 38
*揚子江(長江) ···································································· 39
*人力資源市場 ······································································· 39
No.07 広州出張(2010.08.04~06) ······································ 40
No.08 半年ぶりのタイ(2010.08.28~09.01) ···················· 46
No.09 常州の繁華街“南大街”界隈 ························································ 53
No.10 南京散策(2010.09.04) ··············································· 56
No.11 上海散歩(2010.09.11) ··············································· 62
No.12 新北区 中国料理・山路久 ··························································· 69
No.13 蘇州逍遥(2010.12.18) ··············································· 72
No.14 常州散歩(その2) ···································································· 77
*街角の彫刻 ·········································································· 77
*市民の公園 ·········································································· 77
*サトウキビ(甘蔗)“天然緑水”売り ········································ 78
*町で見かけた書の達人 ··························································· 78
*中国の正露丸? ···································································· 78
No.15 無錫旅情(2011.03.19) ··············································· 79
No.16 送別会(2011.03.24) ·················································· 84
No.17 常州郊外(滝城遺跡に想いを馳せて・春秋戦国時代) ······················· 86
No.18 中国人スタッフがやってきた(2012.02.25~29) ··········· 89
No.19 西安の旅(兵馬俑との出会い)(2012.04.29~05.01) ···· 94
No.20 中国人の不思議? ····································································· 109
No.21 中国の鉄道 ·············································································· 112
No.22 上海“満喫”(2012.06.16~17) ································ 116
No.23 中国の若者の結婚事情と住宅事情 ················································ 124
No.24 二度目のアパート暮らし(2012.07~2013.12) ········· 128
No.25 常州散歩(その3) ·································································· 131
 *広州の土産(媲狇 piqu) ············································· 131
*町で見かける中国の売店(コンビニ?) ································· 131
*夏の夜の のど自慢大会 ······················································ 131
*尻割れズボン ····································································· 132
*常州市役所と常州博物館 ······················································ 132
No.26 アカシアの街大連から旅順へ(2012.11.28~12.02) · 133
No.27 どうしても知りたい日中の近代史 ················································ 139
No.28 常州の冬景色 ··········································································· 146
No.29 杭州一泊旅行(2013.03.02~03) ······························ 150
No.30 常州散歩(その4) ·································································· 156
*市民の足(電動バイク) ······················································ 156
*超市 ················································································· 156
*中国人はダンスが大好き ······················································ 157
*常州の古い街並み ······························································· 157
No.31 中国・公共トイレ事情 ······························································· 159
No.32 現在の中国と仏教 ····································································· 163
No.33 鎮江散歩(2013.04.29) ············································· 166
No.34 上海機械見本市出展(2013.08.20~22) ····················· 170
No.35 常州花博覧会(2013.10.19) ······································· 174
No.36 内陸都市・成都出張(2013.12.18~20) ····················· 179
No.37 3度目のアパート暮らし(2014.01.13~) ····················· 188
No.38 常州市図書館 ··········································································· 192
No.39 内陸都市・武漢出張(2014.01.21~22) ····················· 194
No.40 中国の祝日 ·············································································· 198
No.41 “tanisanの世界”より抜粋記事 ······································· 202
No.42 我社の社員(2015.01) ··················································· 207
No.43 内陸都市・重慶(2015.09.22~23) ··························· 210
No.44 中国の結婚式 ··········································································· 215
No.45 寧夏回族自治区“銀川市”(2016.02.25~26) ·············· 218
さようなら常州(2016.12) ···························································· 228


本で紹介できなかった 常州の様子 1. tanisanが住んだアパート(天安花園)
2. 好奇心旺盛
3. 滝城遺跡(春秋戦国時代)
4. 長江(揚子江)を見に行く

5. 天津出張 パンダと握手張 パンダと握手

6. 常州散歩(1))
7. 常州散歩(2)
8. 中国で食べた餃子
9. 市民の憩いのひと時
10.南京訪問
 


天安花園のアパート群(全53棟)
(1)tanisanの住んだアパート(天安花園)
江蘇省常州市新北区で暮らしたアパートです。
常州市はは近年工業都市として急速に発展している人口が360万人都市です。 日本でいえば中堅都市に入りますが中国ではこの程度の町は至る所にあります。やはり人口13億人の国の規模は違います。

さて僕が住んだアパートは天安花園と言って、管理された広大な敷地の中に53棟のアパート群があり、(1棟当たり50世帯ぐらいの人が住んでいる)僕の部屋は43号棟の乙601号室(約140m2)です。形式はコンドーミニアムで夫々の部屋にオーナーがいて、オーナーが住んでいる場合もあれば、人に貸しているオーナーもいます。
僕の部屋のオーナーは30歳代の若い夫婦で、自分たちはこの団地の中に別の部屋を持っており、かなり裕福な人のようです。
家賃が4500元(約6万円)、一般的な学卒の給料が3000~4000元からすると結構高いアパートですがが
外国人もチラホラいますが、ほとんどが中国人です。格差が出ている中国人のリッチ度をゆっくりと確認したいと思っています。

43号棟乙入口(IDカードがないと入れない)

居間(広いベランダはガラス張り 一人暮らしにはもったいない


常州駅(いつも人が多い)

プラットホーム
(2)好奇心旺盛
外国で生活するには、住むこと、食べること、行動する事と、言葉・・・必要なことをクリアーしていかねばならない。
まづ食べることは 、できるだけ自炊をめざし、アパートから歩いて行ける市場を見つけた。さすが人口の多い中国・・・野菜、肉、魚、調味料、香辛料、乾物、果物、粉、パン、その他ほとんど何でも手に入る。特に食料品は、なんでも安い。ところが意外と衣料品が高いのには驚いた。
さて、週末は大体写真の市場で1週間の食糧品を買ってきた。好物のお好み焼きのメリケン粉は計り売りだ。2元(約30円)でビニールの袋いっぱいに入れてくれた。危険視される中国の食材だが、思ったより清潔で安心だ。
まぁ・・みんな食べてるんだから大丈夫だろう・・・・

次に、行動するためにはこの町の地理と交通手段をマスターしなければならない。
まづ町の中心常州駅にどうして行くか?常州市の地図を買ってきて調べた。調べてみると町はバス路線が発達し市民の足になっていのが分かる。街中の幹線道路を走っているBRT(バス専用路線)なるバスが便利がよさそうだ。
会社の人にこのBRTの乗り方とシステムを教えてもらって、実行に移した。
そして、このバスは何処まで行っても1元(15円)で安い。BRTどうしなら乗り換えても最初の1元だけだ。利用しない手はない。

人口350万人が暮らす常州市は広い。地図を詳細に見ると幹線を走るBRTバス路線は8路線、その他一般バス路線を走る100番までのバスは98路線、更に200番台が47路線、300番台9路線、500番台12路線、900番台が1路線と町の隅々まで路線が網羅されている。まづは幹線のBRT8路線をマスターすることにした。何回か、トラブルもあったが、1ヵ月もすれば、ローカルの人と同様に乗りこなせるようになった。
もちろん常州駅にもいつでも行けるようになった。


BRT(専用バス路線駅)
どこまで行っても1元・乗り換え自由

市場(新鮮な食材がいっぱい・心配することななさそうだ)

(3)滝城遺跡(春秋戦国時代)
遺跡公園入口の説明図
町の地図を見ていると常州市の郊外に滝城遺跡なる歴史建造物があるのに気がついた。
早速ネットで調べてみると、春秋戦国時代の呉の国の遺跡らしい。僕たちがよく知っている”呉越同舟”のあの呉なのだ。恥ずかしながら、中国の歴史は、昔学校で習った程度で漠然とは知っているが、詳しいことはほとんど知らない。
調べてみると春秋戦国時代はBC770年~BC221年に秦が中国を統一するまでの時代だ。この滝城遺跡はBC450年ごろ長江流域に発生した新興勢力の呉・越が敵対した当時の呉の遺跡らしい。やはり、ここは中国だ。日本とは歴史の厚みと深さと、スケールが全然違う。

興味津々早速、休日に出かけて行った。アパートからBRTに乗って約40分で遺跡公園(テーマーパークにようになっている)に到着した。
バス代は1元(15円)だ。
公園内には、遊園地を兼ねたテーマパークや動物園、更には立派な博物館、明代の街並みや城郭を再現したり、土産物屋や食堂が立ち並びにぎやかだ。歴史を忍ぶという雰囲気ではなく、家族で楽しく遊ぶ遊園地のようで、少し当てが外れた。
しかし博物館の展示品の数々は紀元前を物語る文物があり興味深く見て回った。



入口にはこんな城壁が迎えてくれる

博物館
(博物館はどこでも無料)

(4)長江(揚子江)を見に行く
フェリー乗り場(対岸は見えません)
全長6300kmアジアで最長、世界3位の大河、揚子江、別名長江は、青海省チベット高原を水源に華中地域の、成都、武漢、重慶の重工業地帯、そして南京、常州、無錫、蘇州、上海と流れ、古くから水上交通のとして利用されてきた。
ここ常州付近では、すでに6150kmの旅を終え終点の上海まであと150kmです。長江は常州市街の北を流れています。会社の中国人スタッフに頼んで,長江を見に行きました。行ったところは対岸とを結ぶフェリー乗り場で、その川岸に立つと対岸は見えません。
どのくらいの川幅か?と聞くと”広い・・・”との答えでよくわかりません。
あとで調べたところこのあたりで幅10km~15kmぐらいだそうです。
海にそそぐ上海近郊では川幅40km位なるそうです。
NHKのテレビ等で、時々”長江”の番組を見る機会がありますが、上流の香格里拉や雲南省金沙江で流れが180度向きを変える所や、有名な三峡ダム等川下りのツアーもあり旅人を楽しませてくれます。やはり長江抜きに中国は語れません。

見送りの人

対岸のように見えるのは中州です

(5)天津出張・・・パンダと握手・・・

出張のついでに天津動物園のパンダを見に行きました。
以前から一度見たいと思っていたパンダ。
初めて天津動物園で、パンダに面会することが出来ました。
名前は蘭?爾(ランニャ)・・・今年でパンダ年齢24歳を迎えるメスで、ヒトでいうなら70歳のおばあちゃんだそうです。
大きな体をゆすりながら、こちらに近づいてくる様子は、迫力満点です。それでも、やはり仕草は可愛い・・・・本当にぬいぐるみのようです。
パンダを辞書で調べてみると、系統分類学的には、クマ科に属されているようですが、熊とは一線を隔し生態系は異なるとのことです。パンダは肉食ではなく、笹を好物とする草食を主とする動物で、群れをなさず単独行動をするようです。性格も穏やかで、そうしたことがパンダの可愛さをいっそう盛り上げているようです。現在は四川省の山岳保護区で約1600匹が飼育されているそうです。


パンダの説明書き

好物の笹を食べている。
この天津動物園にたまたま同行したわが社の李君の友達がいて、彼の計らいで、パンダの特別室(食事室)に入れてもらった。ここでパンダの好物のリンゴを直接上げることができ最高にラッキーでした。やはり爪は鋭いのですが、側で見ても愛くるしさは特別です。少し肌に触りましたが、ごつごつした毛でおおわれていました。




パンダと握手

 
常州市郊外でこんなオブジェを見つけました
 
常州博物館 宮女の塑像
(6)常州散歩 No.1   
夏の夜の素人のど自慢大会
休みの日に、ブラブラと常州の町の散策によく出かけたものです。唐の時代の649年に建てられた名刹 天寧寺は、中国国内で一番高い仏塔(153.79m)として知られています。13層の最上階に上ると、晴れた日には、常州の町が360度見渡すことが出来ます。
この天寧寺のあたりを、歩いていくと歩道の片隅に、実に表情豊かな、等身大のオブジェを見ることができます。駕籠かきの表情が実に見事です。

アパートから12番のバスで常州博物館に行くことが出来ます。僕はこの博物館によく行ったのですが、展示されている宮女の塑像が特に気に入っています。

暑い夏の夜、窓から賑やかな歌声が聞こえてきます。声に誘われて行ってみると、公園で”のど自慢大会”が行われていました。皆、精いっぱいの衣装で自慢ののどを競っていました。娯楽の少ない中国の楽しみの一つでしょう。
 
天寧寺でお祈りする家族
 
天寧寺塔

 
常州市郊外でこんなオブジェを見つけました
 
常州市を流れる疎水にかかる
中国独特の橋
(7)常州散歩 No.2   
向こうにtanisanが住んでいた
アパート(天安花園)が見える
新北区の近代的な街並み

常州市の気候は,福岡の気候とよく似ています。5月、6月の少し、汗ばむぐらいの天気の良い日に、カメラ片手に散歩するのは楽しいものです。歩いてみると、実にいろいろな発見をすることが出来ます。

”あぁ・・・今中国に居るんだ~~” そんな実感が湧いてきます歩きながら中国の歴史を思い起こしたり、開いている民家の中を覗いてみたり、平気で道に唾を吐く若い女性を見たり60歳ぐらいのおばさんが、娘のような恰好をして平気で町を歩いたり
文化や生活習慣の違いに驚いたり、なかなか面白いものです。
写真では、一見きれいに見える街並みも、そばで見ると結構汚れていて、美意識の違いにも戸惑いを感じます。そして、ゴミをどこにでも平気で捨てる習慣は、まだまだ文明人とは言えません。気になるのは、たばこの吸い殻(火がついている)もどこにでも捨てる。こんなマナーも、当たり前の国民性に、世界第2のGDPを誇っても、実態が伴っていないギャップに違和感を覚えたりしてしまいます。

 
常州市郊外滝城遺跡公園のゲート
(BC770年頃春秋戦国時代 呉の国の遺跡)
 
市場”
何処の町にでもある工業用品の問屋街。広い
敷地に、ありとあらゆる品物を扱う店が軒を連ねる


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